作物において、光合成を行う葉身(ソース)において固定された炭素は糖に変換された後、収穫部位(シンク)に転流し、デンプンや糖として蓄積します。
当研究室ではこのような植物体内での糖・デンプン代謝に着目し、主にイネ、ダイズ、ソルガムを材料とした研究を行っています。糖・デンプン代謝に着目した解析を通じて、作物の収量向上および、バイオエタノールの原料や家畜の飼料用に適した茎部高糖性品種の糖蓄積機構の解明を目指しています。
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これまでの食料生産の向上は、多量の窒素施肥とそれに適した品種開発によって達成されてきました。しかし、投入された窒素の多くは環境中に流出し、地下水の汚染、N2O等の温暖化ガスの発生等の悪影響をもたらしています。そのため、今後は低窒素条件下で高い収量を示す作物の開発が求められています。
作物が低窒素条件で高い生産性を示すためには、植物自身の窒素吸収能力や吸収窒素当たりの炭水化物生産能力、いわゆる窒素利用効率を高めることが必要です。
そこで当研究室では、イネおよびバレイショの遺伝子組み換え体を用いた解析を通じて作物の窒素利用効率の向上を目指しています。
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メタボローム解析は近年、ゲノム、トランスクリプトーム、プロテオームなどとともに、生命現象を理解する手法として幅広く利用されています。当研究室では特に極性低分子(アミノ酸、カルボン酸)の網羅的な解析に利用されてきているキャピラリー電気泳動-質量分析計(CE-MS)を用いて、 解析手法を確立しつつ、イネ、バレイショ、ダイズなどの植物試料でのメタボローム解析を行っています。
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東京大学農学部 作物学研究室
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Last Update : 2022.9.8