教室紹介

ご挨拶

  私たち地域看護学分野では、全てのライフステージ・健康レベルの人々を対象とし、地域(コミュニティ)や集団の特性を活かした働きかけを行い、システムを構築することにより、人々の健康とQOLを持続的に維持・向上することを目指しています。

 「コミュニティ」には「物理的・地理的な境界」と、「共通の価値や関心による社会的集団」という2つの意味合いがあります。「この町で暮らし続けたい」「最期までここで暮らしたい」という願いをかなえようとするとき、まずは物理的・地理的な意味合いで、ある町や、地区や、
その人自身の家、という領域が想定されます。そこには、その領域が持つ風土、人間関係などが自ずと含まれます。私たちは、「この町」や「ここ」という地理的なコンテクストを大事にし、「住民が暮らし続けたいと思う地域」そして「安心して暮らし続けられる地域」を育てていきたいと考えます。

 こうした支援を行うに当たり、私たちは地域や集団の力を活用します。 つまりコミュニティの2つ目の意味合いである「共通の価値や関心による社会的集団」の力です。地域をよりよくしていくためには、地域や集団の持つ文化や規範を理解し、時にはそれを活用し、時にはそれを変えていくことが必要です。その際、住民による自助・共助活動を促進することも方法論の1つとなります。

 良い効果をもたらす活動があっても、継続的に実施できなければ意味がありません。私たちは、効果的な支援策を探索するのみならず、それが効率的に実施され、継続されることを目指しています。そのためには、資源の利用を最適化して活動をシステム化すること、支援者を育て、活動環境を整えることが必要です。
 
 私たちは、研究を積み重ねることにより、これらの支援方策を探究し、目標を達成していきたいと考えています。

  教育を通した支援者の質の向上も重要な課題の一つです。本学において、修士課程における保健師の免許教育開始に向けた準備が進められています(2013年4月現在)。実現した暁には、実践能力と研究能力を兼ね備えた保健師を育成することができるよう努めてまいります。

  私たちの研究室自体が一つのコミュニティです。幸いにも、 これまでに当教室を育ててくださった方々、そして現在も支えて くださっている方々のおかげで、学問に対して前向きで、 互いを思いやりつつ切磋琢磨することを是とする「文化」が 醸成されています。この文化を大切にしつつ、今後も一歩一歩 進んでいきたいと思います。