東京大学医学部地域看護学教室、東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻地域看護学分野 24時間在宅ケアシステム
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24時間ケアとは?
24時間ケアとは? 訪問看護の方へ 保健師の方へ 研究と報告書 広がる看護の場
どうして
必要なのですか?
どんな効果が
ありますか?
必要な人をどのように
見つけたらよいですか?
実際に実施している
所はありますか?
実施する時には、
どんなことに気を
つければよいですか?
実施する時には、どんなことに気をつければよいですか?
1.介護職と看護職が手を組むこと
効率的にケアを行うためには、看護職と介護職が手を組み、コミュニケーションを良好に保って役割分担することが必要です。
ケアの導入当初は看護職が実施する必要があるケアでも、利用者と介護職への指導により、介護職に移行できるケアや、日中に移行できるケアもあります。このような場合には、職種間での引継ぎや確認をきっちりと行い、移行できるものは適宜移行していったほうが効率的です。ただし、医療行為や病状が不安定な時の看護など、看護職でなくてはならないことは看護職がしっかりと行います。
このような役割分担を含めて、ケアマネジャーとも上手に連携することが必要です。
2.体制は徐々に整えていくこと
平日日中のみ稼動している訪問看護ステーションでは、まずは土日の昼間に稼動することを検討します。次に、準夜・早朝、そして深夜へと体制を拡大していくのがよいでしょう。
3.ある程度の規模が必要
地域でケアを必要とする方が守られることが必要なのはもちろんですが、ケアを提供する側の労働条件も守ることが必要です。
今までの研究結果では、夜間・早朝の訪問看護利用者は、全利用者の約1割でした。一晩の勤務では、10名程度の利用者がいないと採算が合わないという結果も出ています。一般的に日本の訪問看護ステーションは平均利用者数が50名と小規模ですので、このままでは体制を維持できません。このため、地域ケアとして、近隣のステーションと連携体制を組むことも解決策の一つになります。
まずは各地域でステーション連絡会を作り、定期的な情報交換や勉強会、事例検討を行うことが連携への第一歩です。
4.ステーションが連携する時は、準備が必要
複数のステーションが連携する時は、(1)合同での事例検討、(2)訪問開始前の準備、(3)訪問前後の情報交換が必要になります。
具体的には以下のようなことが考えられます。
地図・室内見取り図・写真等を含めたマニュアル作成
訪問目的とケア内容の周知・共有化
観察ポイントを含む記録用紙の共有、記録の送付(Fax等)
利用者宅に記録用紙(巡回ノート)・・・家族とも情報共有
申し送り、実施内容の確実な伝達・・・方法の選定と徹底
日中の訪問時に、時間外訪問を見越した準備(物品整備)をする
綿密な打ち合わせ、定期的なカンファレンス
ステーション間の役割分担の明確化(緊急対応など)

※ステーション間で利用者の情報を伝える時、どうしてもFaxを使う必要が生じることがあります。そのときは利用者の名前を書かずに、ID番号にするなど、個人情報を保護することが必要になります。
5.現状制度での留意点
  現状では訪問看護について以下のような制度上の課題が残っています。これが解決されるだけでもずっと多くの方の在宅療養を支えることが可能になります。  
  医療保険
夜間早朝加算が無い。
1日15分程度の巡回型訪問の報酬体系が無い(もしもこれがあれば、単に医療処置が必要なために入院している人が自宅に帰ることができる)
長時間滞在することができない。
週3日までしか認められない(厚生労働大臣が定める疾病等の利用者を除く)
1日に複数のステーションが訪問しても1ヶ所のステーションでしか報酬が算定されない。
 
  介護保険
たとえ必要性があっても上限額を越えると全額自己負担となり、結局利用できない。
訪問介護費用が支給限度額の5割を下回ると、支援費制度が適用されなくなる。
 
  介護保険と医療保険の併用
急性増悪時の特別指示は、1ヶ月に連続した14日間しか算定できず、対象となる病状が限られる。
 

ステーションで介護職を雇用しても訪問介護料を算定できず、介護職との同行訪問体制をとりにくい

このような課題を何とか整備してもらえるように、働きかけていく必要があります。
(c)東京大学医学部地域看護学教室、東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻地域看護学分野