基礎科学第一の3コース制の導入と

カリキュラムの全面改訂について

−自分のカリキュラムを自分でつくる学科への変貌−

教養学部基礎科学科第一進学指導担当 菅原  正

 基礎科学科第一は、自然科学の基本構成分野である数学、物理、化学、生物などを一括して“基礎科学”としてとらえ、自然科学を統合的に理解することを目標としています。このように目標を定めているのは、基礎科学としての学識を十分に備えた上で、各自の適性にあった専門を深く学べば、従来の学問分野だけでなく、新しく開拓されつつある分野においても活躍しうる広い視野と柔軟な応用力を身につけることができると考えているからです。従って、本学科の特色は現代科学のめざましい学際的・総合的発展の中にあってますます重要なものとなっていくでしょう。 本学科では、このような自然科学の動向をより柔軟に反映させる一方、進学してくる学生諸君が、各自に適した専門の分野を早く見極め、効率のよい勉強ができるよう、数理科学・物質科学・生命科学の3コース制を導入するとともに、カリキュラムの全面改訂を行いました。この新カリキュラムは平成4年度の10月に進学が内定する諸君から適用されます。

 ここで新カリキュラムについて少し説明したいと思います。このカリキュラムは、2段階の積み上げ方式をとっており、まず3年生の前半までに自然科学の基本的学問分野(数学・物理学・化学・生物学など)を総合的に学びます。その上で3年生の後半より、数理科学・物質科学・生命科学の3コースのいずれかに所属し、次第に専門的内容を学ぶことができるようになっています。このようなカリキュラムを効率的に推進するために、学科内に数学・物理・化学・生物の各専門分野で第一線の研究を行っている研究者が集結し、広い視野のもとで教育にあたっています。必修単位は基礎科学実験学、同実験I〜IIIと4年後半の同特別研究(卒業研究)のみで、卒業に必要な単位は各学期及び各コースの要求単位数に応じ、選択必修科目のうちから選択することになります。選択のめやすとしてメニューカリキュラムも用意されていますが、基本的には、各自が自分の興味や適性に合わせたカリキュラムを選択していけるよう配慮されています。4年生の後半では、各自が小さいグループ(1〜4名)に分かれて、自然科学各分野の研究室に入り、個人指導的な形で実際の研究に携わります。    

4学期の授業料目名は次の通りです。      

数理解析I・同演習・非線形数理学I・

同演習・量子力学I・電磁気学I・

統計熱力学・分子科学I・物質化学AI

物質化学BI・協関生物学I・

生化学I・基礎科学セミナーI・

基礎科学実験学

本学科に興味を持っている人は、学科案内および履修の手引が、進学情報センターおよび教務課窓口においてありますので、是非手にとってみてください。また、気軽に基礎科学第一の先生の研究室を訪ねることをお薦めします。