!!!2024年 冬学期 第8回 物性セミナー !!講師 秋山 了太 氏(東大理学系研究科) !!題目 グラフェンへの原子インターカレーションが引き起こす物理 !!日時 2024年 1月 26日(金) 午後4時50分ー6時15分前後 !!場所 16号館 829およびオンライン  {{color red,(注)今期はいつもの827ではなく、829です}} オンラインで参加される方へ: ・オンライン参加の方へ:物性セミナーMLに登録されている方は、セミナー案内メールでZoomアドレスを通知します。登録のない方は、以下で予め登録をお願いします。(自動的に物性セミナーMLへ登録されます。) 登録フォーム https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdT67ZsTDiKsvutP59tY4tOUlx4WTInMKkTQIGWLqYCrPAQKA/viewform !アブストラクト 1−2層のSiC基板上にエピタキシャル成長したグラフェンは、物質の蒸着とアニールなどを経て、 SiC基板との間やグラフェン間に原子や分子をインターカレート(挿入)することができる。 そしてインターカレート原子が規則的に配列することによって原子・電子構造がグラフェンから大きく変調し、 CDW[1]やKekule変調[2]などが生じることが報告されており、更に我々はCaをインターカレートすることで超伝導が生じることを報告した[3,4]が、 ごく最近には4f電子系希土類のYbインターカレートで超伝導の発現にも成功した[5]。 グラフェンにおける超伝導は、ディラック錐近傍の状態密度の他に、M点付近にあるファンホーブ特異点によるフラットバンドも候補となり得て、 このバンドが超伝導に寄与する場合はd波/カイラルp波などの非従来型であることも理論予測されて[6]おり興味深い。 また、原子がインターカレートするダイナミクスはこれまで明らかではなかったが、我々は低速電子顕微鏡(LEEM)を用いて、 Liがインターカレートする様子を初めて動的に捉え、ドメイン間に不揮発なトポロジカルドメインウォールが生じていることを明らかにした[7]。 講演ではこれらの最新動向について紹介する。 参考文献 [1] R. Shimizu et al., Phys. Rev. Lett. 114, 146103 (2015). [2] C. Bao et al., Phys. Rev. Lett. 126, 206804 (2021). [3] S. Ichinokura et al., ACS Nano 10, 2761 (2016). [4] H. Toyama, RA et al., ACS Nano 16, 3582 (2022). [5] S. Sato, RA et al., 第78回日本物理学会年次大会 16pPSA-12 (2023). [6] M, L. Kiesel et al.,Phys. Rev. B 86, 020507(R) (2012). [7] Y. Endo, RA et al., Nature Nanotech. 18, 1154 (2023). !宣伝用ビラ {{ref KMB20240126.pdf}} !物性セミナーのページ http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar