!!!2023年 冬学期 第10回 物性セミナー !!講師 巻内 崇彦 氏(東大物工) !!題目 磁性体パラメトロンの実現と進展 !!日時 2023年 2月3日(金) 午後4時50分 !!場所 16号館 827(対面)およびZoom によるオンライン ・オンライン参加の方へ:物性セミナーMLに登録されている方は、セミナー案内メールでZoomアドレスを通知します。登録のない方は、以下で予め登録をお願いします。(自動的に物性セミナーMLへ登録されます。) 登録フォーム https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdT67ZsTDiKsvutP59tY4tOUlx4WTInMKkTQIGWLqYCrPAQKA/viewform !アブストラクト 共鳴周波数をそれ自体の2倍の周波数で振動させると、パラメトリック励起の原理によって0またはπのどちらかの位相を持つ振動を励起できる。この位相自由度をビットに見立てた論理演算素子をパラメトロンと呼び[1] 、我々は強磁性体のパラメトロンを初めて実証した[2]。磁性体パラメトロンはマイクロ波周波数帯(数GHz)で室温動作可能であるという応用上の利点があるだけでなく、マグノンの豊富な非線形性を探求するプラットフォームにもなる。まず、磁性体パラメトロンで安定な0/π位相状態を作れることと、高励起パワー領域では0/π位相が入れ替わるボルツマンサンプラーとしても使えることを紹介する[2]。さらに新たに開発したマイクロ波ポンププローブ測定の結果も紹介したい。磁化の歳差運動はマグノンの様々な散乱過程によって減衰し、その時間スケールは長くても約100 nsであることが知られているが、ある方法で歳差運動を励起した場合には磁化歳差の情報をずっと長時間保持させ読み出せることを発見した。この現象をマグノンの非線形ダイナミクスの観点で議論する。 [1] E. Goto, Proc. IRE 47, 1304 (1959). [2] T. Makiuchi et al., Appl. Phys. Lett. 118, 022402 (2021). !宣伝用ビラ {{ref KMB20230203.pdf}} !物性セミナーのページ http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar