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物性セミナー/2022-7-1の変更点

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!!!2022年 夏学期 第6回 物性セミナー
!!講師   中野 裕義 氏(慶應義塾大学理工学部物理情報工学科)
!!題目 一様せん断流下における連続対称性の破れと長距離秩序
!!日時 	2022年 7月 1日(金) 午後4時50分
!!場所 	オンラインによるオンライン開催
!!場所 	Zoomによるオンライン開催
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・登録のない方は、以下で予め登録をお願いします。(自動的に物性セミナーMLへ登録されます。)登録フォーム https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdT67ZsTDiKsvutP59tY4tOUlx4WTInMKkTQIGWLqYCrPAQKA/viewformをご利用ください。

!アブストラクト
マーミン・ワグナーの定理は「熱平衡状態にある二次元短距離相互作用系では、有限温度で連続対称性が自発的に破れることが禁止されており、長距離秩序を持つ相が存在しない」ということを主張する良く知られた定理である。この定理はハイゼンベルグスピン系や固体結晶のような幅広い平衡系に対して適用できることが知られている。

一方で、アクティブマターの”群れ”現象を記述するVicsekモデルがマーミン・ワグナーの定理の適用範囲外にあることは90年代から知られており、最近、詳細釣り合い条件の破れ、すなわち系が熱平衡状態にないことがマーミン・ワグナーの定理を破る重要な要素であることが指摘された[1]。しかしながら、マーミン・ワグナーの定理が適用できない非平衡系はVicsek model以外にほとんど知られていない。非平衡系にマーミン・ワグナーの定理のような強力な禁止則が存在するか否かという興味深い問いはその解決の足掛かりさえないのが実状である。

このような状況の中で、発表者は最近、一様せん断流下での二次元O(2)モデルがマーミン・ワグナーの定理の範疇になく、自発的に長距離秩序が発生することを理論的・数値的に示した[2,3]。本講演では、この数値解析の手法や結果を詳しく紹介し、我々が明らかとした長距離秩序の安定化メカニズムについて説明を行う。


[1] H. Tasaki, Phys. Rev. Lett. 125, 220601 (2020)

[2] H. Nakano, Y. Minami, and S.-i. Sasa, Phys. Rev. Lett. 126, 160604 (2021)

[3] Y. Minami, H. Nakano, and Y. Hidaka, Phys. Rev. Lett. 126, 141601 (2021)


!宣伝用ビラ
{{ref KMB20220701.pdf}}

!物性セミナーのページ
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar