2017年 夏学期 第2回 物性セミナー
講師 岡田崇氏 (理化学研究所)
題目 「化学反応ネットワークの摂動応答とトポロジー」
日時 2017年 6月 2日(金) 午後4時50分
場所 16号館 827
アブストラクト
生体内の化学反応系の特徴には、膨大な数の反応が連鎖的に起こるためにネットワークを形成していること、および、各反応は特定の酵素によって触媒されていることがある。酵素が系全体をどう制御しているかを明らかにするために、酵素の撹乱(knockdown)に対して種々の分子濃度の変化を測定する、という撹乱応答の実験が近年盛んになされている。しかしながら、ネットワーク構造の複雑さや反応速度関数の詳細がわかっていないという問題があるために、撹乱応答を理論的に説明する方法は未だ確立されていない。このような背景をふまえ、我々は、撹乱応答をネットワーク構造の情報のみから予測できる理論を定式化した。また、撹乱応答をネットワークのトポロジーと結びつける一般的な法則を証明した。本講演ではこれらの結果について紹介したい。
宣伝用ビラ
KMB20170602.pdf(267)
物性セミナーのページ
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar
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最終更新時間:2017年05月29日 16時24分10秒