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物性セミナー/2014-8-1

2014年 夏学期 第11回 物性セミナー

 講師 多辺由佳氏(早稲田大学 理工学術院)

 題目 キラル液晶の動的交差相関による非平衡ダイナミクス

 日時 2014年 8月 1日(金) 午後4時30分

 場所 16号館 827

アブストラクト

鏡面対称性を持たないキラルな液晶では、非共役な熱力学的力と変位(流れ)の結合が起きることが知られている。ただし一般にはこのような交差相関は小さいので、観測にかからない場合が多い。我々は、層状構造を持つキラル液晶(スメクチックC*相)の超薄膜に気体流を透過させた時、あるいはキラルネマチック(コレステリック相)液晶に熱流を流した時、キラリティによる交差相関のために液晶分子が集団で一方向回転することを明らかにした。

 理論的には、ポテンシャル勾配により発生する流れJ(熱流・電流・拡散流など)をキラル液晶(ダイレクターn)に与えると、に比例したトルクが発生する、すなわち、流れJの運動量が、液晶の配向回転による角運動量に変換されると考えられている。我々は、発生した角運動量が、配向回転だけでなく流体力学的な渦にも振り分けられることを実験によって示した。試料の境界条件・液晶の物性値・外場の強さ、によって2つの運動の比率が制御できることを、実験と簡単なモデル計算により紹介する。

宣伝用ビラ

KMB20140801.pdf(324)

物性セミナーのページ

http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/FSwiki/wiki.cgi/BusseiSeminar

駒場セミナーカレンダー(駒場内のみアクセス可)

http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/webcal/webcal.cgi

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最終更新時間:2014年07月25日 07時34分53秒