!!!2014年 夏学期 第8回 物性セミナー !!講師 戸川 欣彦 氏(大阪府立大学 工学研究科) !!題目 カイラルスピンソリトン格子におけるスピン位相コヒーレンスの制御 !!日時 2014年 7月 4日(金) 午後4時30分 !!場所 16号館 827 !アブストラクト 物性物理において、電子の量子力学的な波動としての位相をマクロレベルで制御することは重要な研究課題のひとつである。我々はカイラル磁性結 晶に固有に現れるカイラルスピンソリトン格子に着目し、そのスピン位相を制御することを目指して研究を進めている。カイラルソリトン格子はス ピンがらせん状に周期配列したカイラルな磁気秩序であり、らせん軸に垂直な磁場を用いその周期を変えることができる。また、結晶欠陥などの外 的擾乱に対して極めて強靭かつ安定に振舞うことが実験で直接観察されている。これらの特性はカイラルソリトン格子が結晶カイラリティにより頑 強に保護され、巨視的スピン位相コヒーレンスを示すことに由来している。本講演では、六方晶カイラル空間群に属する層状カルコゲナイト CrNb3S6単結晶における実験結果を紹介し、周期性・非線形・非対称・トポロジカルといったカイラルスピンソリトン格子の特異な性質を活用したスピン位相コヒーレンスの制御法に関して議論したい。 [1]. Y. Togawa et al., Phys. Rev. Lett. 108, 107202 (2012). [2]. Y. Togawa et al., Phys. Rev. Lett. 111, 197204 (2013). !宣伝用ビラ {{ref KMB20140704.pdf}} !物性セミナーのページ http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/FSwiki/wiki.cgi/BusseiSeminar !駒場セミナーカレンダー(駒場内のみアクセス可) http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/webcal/webcal.cgi