2011年 夏学期 第 3回 物性セミナー
講師 川口 由紀 氏(東京大学理学系研究科)
題目 スピノールBECにおけるトポロジカル励起
日時 2010年 6月 17日(金) 午後4時30分
場所 16号館 827
アブストラクト
超流動ヘリウム3やスピノールBEC、カラー超伝導のように内部自由度を持った凝縮体では、スピンやゲージなどの自由度が複雑に結合することで、様々なトポロジカル励起が存在しうる。その存在は対称性の破れ方のみで決まり、トポロジカル励起は系によらない普遍的な性質を持つ。本講演では、スピン1のスピノールBECを例に用いて、対称性の破れと秩序変数空間の概念、および、秩序変数空間の構造によって存在しうるトポロジカル励起が変わることを説明する。後半では具体例として、ノット励起[1]、非可換量子渦[2]、長距離相互作用によりつくられるスピン渦[3]を紹介する。
[1] Kawaguchi, Nitta, and Ueda, Phys. Rev. Lett. 100, 180403 (2008)
[2] Kobayashi, Kawaguchi, Nitta, and Ueda, Phys. Rev. Lett. 103, 115301 (2009)
[3] Kawaguchi, Saito, and Ueda, Phys. Rev. Lett. 97, 130404 (2006)
宣伝用ビラ
KMB2011-0617.pdf(474)
物性セミナーのページ
http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/FSwiki/wiki.cgi/BusseiSeminar
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最終更新時間:2011年05月27日 19時19分46秒