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物性セミナー/2011-11-18

2011年 冬学期 第4回 物性セミナー

 講師 竹田晃人氏(東京工業大学大学院総合理工学研究科)

 題目 圧縮センシングと統計力学

 日時 2011年 11月 18日(金) 午後4時30分

 場所 16号館 827

アブストラクト

圧縮センシングとは原データの疎性を利用することでサンプリング定理による保障よりも少数の観測から原データを復元しようとする手法であり, 応用例としては断層撮影やMRIによる医療画像再構成等が挙げられるが適用分野はより幅広く, 情報科学分野では近年極めて活発に研究がなされている. この分野が注目されるようになったのはデータ再構成アルゴリズムにL1ノルムを利用すると再構成が特定の条件下でほぼ確実に, かつ指数関数的な計算量を必要とせずに出来る事が理論的に示されたことによる. どのような場合に再構成が可能かはデータ観測回数とデータ疎性率に依存するが, 高次元幾何学の手法を用いると再構成閾値を実際に計算することが出来る.一方統計力学の立場ではスピングラス理論を利用するとこの閾値である種の相転移が起きていると理解出来, かつそれにより求められた閾値は幾何学の結果と一致することが判明している. このスピングラス理論による計算手法は幾何学的解析よりも見通しが良い. そこで講演者らはより一般的な圧縮センシングの設定下で閾値が実際に評価可能であり統計力学的解析の汎用性が高いことを最近の研究により示している. セミナーでは圧縮センシングの基本的な考え方や研究の背景, 及び統計力学との繋がりと講演者らの成果に付いて解説する予定である.

References:

KT and Y. Kabashima, 2011 IEEE International Symposium on Information Theory proceedings, pp. 1538-1542 (arXiv:1001.4361)

KT and Y. Kabashima, Europhysics Letters 95 (2011) 18006

宣伝用ビラ

KMB2011-1118.pdf(662)

物性セミナーのページ

http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/FSwiki/wiki.cgi/BusseiSeminar

駒場セミナーカレンダー(駒場内のみアクセス可)

http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/webcal/webcal.cgi

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最終更新時間:2011年10月31日 16時41分09秒