2010年 夏学期 第 9回 物性セミナー
講師 今井 良宗 氏(東大総合文化)
題目 鉄系超伝導体の薄膜作製と高周波伝導度測定
日時 2010年 7月 23日(金) 午後4時30分
場所 16号館 827
アブストラクト
2009年1月から前田研究室で集中的に取り組んでいる鉄系超伝導体に関する研究結果について発表する.
2008年2月に東工大細野グループによって,LaFeAs(O,F)(Tc〜26K)の超伝導が報告された[1].この物質は,磁性元素の典型である鉄を伝導パスに含む2次元的な構造を持つ新規の超伝導体であり,世界中で,物質探索,物性解明,理論的研究が現在も精力的に進められている.前田研究室でも,”前田プロジェクト”[2]がJST TRIPに採択されて以来,この系の高品質な薄膜を作製すること,薄膜を使った高周波伝導度スペクトロスコピーを行うことにより,この系の低エネルギーの電荷励起を明らかにすること,薄膜の人工超格子を利用した新物質探索により,超伝導転移温度の向上を目指すこと,
などを目的として,研究を行っている.発表では,これまで行ってきた中から,Fe(Se,Te)の薄膜作製[3, 4]とLiFeAs単結晶の高周波伝導度測定[5]の話題を中心に紹介したい.
[1] Kamihara et al., JACS 130 (2008) 3296.
[2] JSTホームページ http://www.jst.go.jp/pr/info/info571/besshi2.html
[3] Y. Imai et al., JJAP 49 (2010) 023101.
[4] Y. Imai et al., APEX 3 (2010) 043102.
[5] Y. Imai et al., in-preparation
宣伝用ビラ
KMB2010-0723.pdf(497)
物性セミナーのページ
http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/FSwiki/wiki.cgi/BusseiSeminar
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最終更新時間:2010年07月16日 17時59分19秒