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物性セミナー/2009-4-24

2009年 夏学期 第1回 物性セミナー

 講師 古川 俊輔 氏(理化学研究所)

 題目 朝永・Luttinger流体における量子エンタングルメント

 日時 2009年 4月 24日(金) 午後4時30分

 場所 16号館 827

アブストラクト

量子多体系の基底状態には、しばしば、部分系の状態の直積では表せない構造、すなわち、エンタングルメントが現れる。これを、エンタングルメント・エントロピーという指標を用いて測ることにより、系の持つユニヴァーサルな特性を、波動関数の構造として検出できることが近年、明らかにされてきた。セミナーの前半では、エンタングルメントの概念が多体系の研究に実際にどのように応用できるかについて、共形場理論、DMRGとの関連を含め、レヴューする。後半では、一次元c=1臨界系(朝永・Luttinger流体)における最近の我々の研究を紹介する。エンタングルメント・エントロピーの線形結合として定義される相互情報量が、ボゾン半径(もしくはLuttingerパラメーター)のみによって決まるユニヴァーサルなスケーリングに従うことを数値的・解析的に示した。この結果は、ボゾン半径を決める方法として応用できると同時に、一次元臨界系の情報を引き出すための新しい視点を提供していると考えられる。

文献: S. Furukawa, V. Pasquier, and J. Shiraishi, arXiv: 0809.5113.

宣伝用ビラ

KMB2009-0424.pdf(629)

物性セミナーのページ

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駒場セミナーカレンダー(駒場内のみアクセス可)

http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/webcal/webcal.cgi

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最終更新時間:2009年04月17日 12時33分49秒