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物性セミナー/2007-5-18

2007年度 夏学期 第1回物性セミナー

 講師 松下 未知雄 氏(東大院総合文化・化学)

 題目 純有機物質における局在スピンと伝導電子の相互作用

 日時 2007年 5月 18日(金) 午後4時30分

 場所 16号館 827

アブストラクト

磁性と導電性が共存する物質においては、近藤効果や磁気抵抗効果、及び、遍歴電子に媒介された局在スピン間の強い相互作用によって、高い転移温度を持つ強磁性金属が発現するなど、様々な興味深い物性が見られる。また、最近では、電子の持つ電荷だけではなく、スピンの情報を利用することを目指したスピンエレクトロニクスの研究が盛んに行われている。このような研究で用いられる材料には、スピン源として、d軌道やf軌道に由来する不対電子を持った、遷移金属元素や希土類元素、またはそれらのイオンが例外なく含まれている。これに対し、最近我々のグループでは、ワイヤー状のラジカル分子を金ナノ粒子によって連結したネットワーク状の試料や、ドナー性ラジカル分子の部分酸化塩の結晶において、相次いで負性磁気抵抗の検出に成功した。これらの結果は、s軌道やp軌道のみからなる有機分子のスピンと伝導電子が交換相互作用を持つことを証明した初めての例である。これらの分子や集合体の持つ特殊な電子構造と導電特性について紹介する。

宣伝用PDFビラ

2007-0518.pdf(345)

物性セミナーのページ

http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/FSwiki/wiki.cgi/BusseiSeminar

駒場セミナーカレンダー(駒場内のみアクセス可)

http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/webcal/webcal.cgi

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最終更新時間:2007年05月08日 00時13分13秒