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物性セミナー/2006-6-30

2006年 夏学期 第8回 物性セミナー

 講師 藤谷 秀章 氏 (富士通研究所ナノテクノロジー研究センター)

 題目 「Computational drug designと非平衡統計力学」

 日時 2006年 6月 30日(金) 午後4時30分

 場所 16号館 827

アブストラクト

蛋白質や酵素などの生体分子の機能を阻害したり変化させる低分子化合物を、コンピュータを活用して設計するcomputational drug designの分野において、最も難しい問題の一つが低分子化合物と蛋白質との結合強度を実用に耐え得る計算精度で求める問題である。物理の概念で言えば、溶媒(細胞内の水)中に浮遊する蛋白質と低分子化合物が結合している状態と離れている二つの状態間のGibbs自由エネルギーの差を高精度に求める問題になる。分子の形状は熱揺らぎで大きく変化するので、エントロピーを正確に求める為の広い相空間のサンプリングが必要である。この計算に非平衡仕事量の統計平均と自由エネルギー差を関係付けるJarzynskiの関係式を応用して、薬化合物と蛋白質の結合自由エネルギーを正確に求める事に成功した。量子力学に基づいた生体分子のモデル化と、膨大な計算を実行可能にするコンピュータ技術を含めて、最近の成果を紹介する。

宣伝用PDFビラ

2006-0630.pdf(731)

物性セミナーのページ

http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/FSwiki/wiki.cgi/BusseiSeminar

駒場セミナーカレンダー(駒場内のみアクセス可)

http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/webcal/webcal.cgi

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最終更新時間:2006年06月13日 16時36分23秒