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2019-12-6
2019年 冬学期 第4回 物性セミナー
講師 森 貴司 氏(理研CEMS)
題目 固有状態熱化仮説に基づく量子開放多体系の非平衡定常状態の研究
日時 2019年 12月 6日(金) 午後4時50分
場所 16号館 827
アブストラクト
冷却原子気体を用いた実験の進歩を背景に、孤立量子系が熱平衡状態に緩和する機構の理論的研究が近年盛んに行われている。特に、固有状態熱化仮説が孤立系の熱平衡化を説明する重要な性質として注目を集めている。もしも量子系が完全に外部環境から孤立していれば、十分長時間後に平衡統計力学で記述される熱平衡状態に緩和することが固有状態熱化仮説によって保証される[1]。
私たちは、考える量子多体系が非平衡環境と弱く相互作用しているときに実現する非平衡定常状態について研究した[2]。そのような弱い散逸下においても、固有状態熱化仮説が重要な働きをするということが私たちの研究結果の核心である。本セミナーでは、孤立量子系の熱平衡化と固有状態熱化仮説の理論の解説から始めて、開放量子系について得られた最新の結果までを詳しく説明する。
[1] T. Mori, T. N. Ikeda, E. Kaminishi, and M. Ueda, J. Phys. B 51,112001 (2018)
[2] T. Shirai and T. Mori, arXiv:1812.09713
宣伝用ビラ
KMB20191206.pdf(130)
物性セミナーのページ
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar