アクアマテリアル
水は地球上に無尽蔵に存在する、最も安全・無毒な資源である。水は生命の源であり、水無くして全ての生命活動は成り立たない。ここでもし、ほとんどが水でできたゴムやプラスチックを作れたらどうだろうか？いつかは枯渇してしまう化石資源の消費を抑え、環境にも生体に優しい革新的な材料となることは間違いない。今回、水中に少量の有機物（<0.4%）及び粘土（2～3%）を加えて撹拌することで直ちに調製される、透明で強靭なヒドロゲルが開発された。
この材料は、ほとんどが水でありながら機械的強度が非常に高いため、形状維持性の自立材料として成形できる。また、損傷を受けても迅速かつ完全に自己修復する。さらに、触媒機能などの生理活性を有するタンパク質を内包できる。注目すべきは、この材料が一般には弱い非共有結合的相互作用のみによってできているという点であり、それを可能にしているのが、多点にて粘土成分と結合できるよう設計された蝶ネクタイ型の樹木状分子である。
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